2011年04月16日

本物と好き嫌い

私の尊敬する、高萩徳宗さんが、講演会の中でぽろっとおっしゃった話。

「お客様と旅行に行くと、皆さん好き嫌いがあったりします。でも、嫌いだからって言っている人でも、本当においしいものだと、食べられるんですよ。」

これはどういうことかと考えてみると、私は酒屋なので酒を例に出せば、私と同じくらいの世代、40代から50代前半の人間は、日本酒苦手、と言っている人が結構いる。よく話を聞いてみると、若い頃の飲み会で、日本酒を飲んで気持ち悪くなったり頭が痛くなったりした経験をお持ちの方に、そんなことを言う方が多いように思う。

しかし、当時の若者は、飲み会というと、安いパック酒をがぶがぶ飲んだんですね。決して体にいいわけがありません。

そんな人たちも、大人になって、本物のちゃんとした日本酒を飲むと(最初は嫌がりますが、わたしがいかにもおいしそうに飲んでいると、じゃあちょっとだけちょうだい、となったりします)、あれ、おいしいね… とおっしゃいます。

こう言うことって、お酒だけじゃなく、食べるものでもたくさんありますよね。

確かに苦い経験を伴うものは、それ以後トラウマとなって食べられなかったりするものが多いですが、やはり、本物は、おいしいです、本物を食べたり飲んだりする機会に恵まれたら、ぜひ、臆することなく、挑戦してみたいものです。

さて私は今まで、ポップコーンを、おいしいと思ったことが一度もありませんでした。なぜ、こんなものにお金を払うんだろう、くらいに思っていました。しかし、昨日食べたポップコーン、初めておいしいと思ったのです。



シンプルな、塩、だけの味付け。しかし、無農薬のトウモロコシに、良い油を使っています、ただそれだけのポップコーンですが、おいしかった。あれならお金を払って、もう一度食べたいです。

今、いい加減なものが、あふれかえっています。せめて長島酒店で扱っているものは、本物の、ちゃんとしたものを、と、心がけておりますし、これからもそれを忘れず、皆さんの好き嫌いを少しでもなくすことができれば、うれしいですね。。。  


Posted by ながしま at 16:23Comments(0)店主のつぶやき